先日、俳人の稲畑汀子先生がお亡くなりになりました。
汀子先生とのご縁は、さかのぼること60数年、お父様の高濱年尾先生(俳人高濱虚子ご長男)からのご縁で、ご自宅にも何度も鰻丼をお届けさせて頂いており、ホトトギスの編集部の方々や沢山の俳句関係の方にお召し上がり頂きました。
『ここは父の代からずっとお願いしている鰻屋さんで、父はここの鰻が大好きだったわね』
と、新聞取材でも三佳の鰻のお話をしてくださった事がありました。その記事が載った新聞掲載後には沢山の俳句関係のお客様が一気に増え、その影響力には一同驚愕しました。画像はこの新聞記事ではないのですが、年尾先生とのエピソードの中に三佳の鰻重の事も書かれていました。
そして何年も後、遠方からご来店のお客様がいらして・・・ ご年配のご夫婦で、お財布から小さく折り畳んだ汀子先生の新聞記事を前に
『念願叶い、ようやく来れました』
と、大事に持っておられた古い新聞記事にびっくりしたと同時に、汀子先生のお力にも再度驚きでした。